華凛:皆さまこんばんは、華凛です。今回の動画は、私1人ではなくて、前々から念願だたこの方と一緒に、動画を撮っていきます。
はとむぎ:どうも、はとむぎです。笑 今日は華凛ちゃんのチャンネルにお邪魔して… すみません。お邪魔してコラボ動画を撮っています。
華凛: 今回はむぎちゃんと一緒に、童話を読んでいきたいと思います。
はとむぎ:可愛い!名前付けてくれたの?
華凛: はい!2人で童話を3本読みますので、ぜひ最後までご覧ください。
*幕間*
華凛: 『白バラちゃんと赤バラちゃん』
はとむぎ:むかしむかし、ある森に、白バラちゃんと赤バラちゃんという、仲の良い姉妹が住んでいました。二人はいつも、
華凛:「わたしたち、ずっと一緒にいましょうね」
はとむぎ:と、言っています。ある雪のひどい晩、寒さにこごえたクマが二人に助けを求めました。二人はそのクマを、暖かい部屋に泊めてあげました。それから毎晩、クマは遊びに来るようになりました。すっかり仲良しになったある日の事、クマはお別れを言いに来ました。
華凛:「春になると、地下から悪い小人がぼくの宝物を盗みに来るんだ。見張らなきゃいけないから、ここにはもう来れないんだ」
はとむぎ:「・・・そんな」さびしい気持ちで、二人はたきぎ拾いに出かけました。すると倒れた木の下じきになって、小人がバタバタ手足を動かしていました。見ると長いひげが、枝にからまっています。白バラちゃんは親切に、からまった長いひげをはさみで切ってあげました。ところが、
華凛:「よくも、自慢のひげを切ったな!」
はとむぎ:小人は助けられたのにお礼も言わず、木の根の間から金貨のつまった袋を取り出すと、さっさと行ってしまいました。それから少し経ったある日、二人は川でひげを魚にくわえられている小人を見ました。よく見ると、この前の小人です。今度もはさみでひげを切って助けてあげたのに、小人は、
華凛:「また、大事なひげを切りやがって!」
はとむぎ:と、怒鳴りながら真珠の入った袋をかついで、岩のかげに消えました。それから間もなく、二人はワシにさらわれそうになっている小人を助けてやりました。小人はまたお礼も言わず、宝石のつまった袋をかかえて。
華凛:「おれの宝石を、ジロジロ見るな!」
はとむぎ:と、言いました。その時です。
華凛:「それは、ぼくの宝石だ!」
はとむぎ:クマが現れて、小人をやっつけてしまいました。するとクマの毛皮がハラリとぬげて、クマは美しい王子さまになったのです。
華凛:「悪い小人を見つけてくれて、ありがとう。実はあの小人に魔法をかけられて、クマの姿にされていたんだ。小人のひげは小人の魔法のみなもと。小人のひげを切ってくれたおかげで小人をやっつける事が出来ました。白バラちゃん、ぼくと結婚してください。そして赤バラちゃんが、ぼくの弟と結婚してくれたら、ずっとみんなで一緒にいられるよ」
はとむぎ:と、言うわけで、白バラちゃんと赤バラちゃんはいつも二人が言っていたように、ずっと仲良く一緒に暮らしました。
華凛:おしまい。
*幕間*
はとむぎ:『おくびょうウサギ』
華凛:むかしむかし、インドの西の海岸のヤシの木の林に、ビルバという木が生えていました。そこにはとてもおくびょうなウサギが住んで、昼寝をしながらこんなことを考えました。
はとむぎ:「もしもこの地面がわれたら、一体ぼくはどうなるんだろう?」
華凛:するとその時、すぐそばの地面で、バシンと、ものすごい音がしました。
はとむぎ:「そらきた! 地面がとうとうわれたぞ!」
華凛:おくびょうなウサギははね起きて、いちもくさんに逃げ出しました。
はとむぎ:「どうしたの? なにかあったの?」
華凛:ほかのウサギたちが聞くと、おくびょうなウサギはふり向きもせずに走りながら答えました。
はとむぎ:「地面がわれたんだ!大急ぎで安全な場所へ逃げるんだ!」
華凛:「何と、それは大変だ!」
はとむぎ:ウサギたちはおくびょうなウサギのあとに続いて、いっせいにかけ出しました。それを見た、森や野原のけものたちが、
華凛:「どうしたんだ? どうしたんだ?」
はとむぎ:と、言いながら、ウサギたちのあとに続いてかけ出しました。ウサギの次にシカ、次にイノシシ、次に大シカ、次に水牛、次に野牛、次にサイ、次にトラ、そして最後にゾウです。おくびょうなウサギを先頭にして、それはもう大変なさわぎです。
華凛:森の奥には、一頭の大きなライオンが住んでいました。ライオンは、逃げていくけものたちを見て、
はとむぎ:「止まれ、止まれ、止まれ!いったい何事だ!」
華凛:と、ものすごい声で怒鳴りました。するとみんなはびっくりして、その場に止まりました。ライオンの質問に、ゾウが答えました。
はとむぎ:「はい、地面がわれたのです」
華凛:「地面がわれた?お前はそれを見たのか?」
はとむぎ:「いいえ。わたしはトラに聞きました」
華凛:すると、トラが言いました。
はとむぎ:「わたしは、サイに聞きました」
華凛:次に、サイが言いました。
はとむぎ:「わたしは、野牛に聞きました」
華凛:野牛が、言いました。
はとむぎ:「わたしは、水牛に聞きました」
華凛:水牛が、言いました。
はとむぎ:「わたしは、大シカに聞きました」
華凛:大シカが、言いました。
はとむぎ:「わたしは、イノシシに聞きました」
華凛:イノシシが、言いました。
はとむぎ:「わたしは、シカに聞きました」
華凛:シカが、言いました。
はとむぎ:「わたしは、ウサギに聞きました」
華凛:ウサギが、言いました。
はとむぎ:「わたしたちは、先頭のウサギに聞きました」
華凛:ライオンは、先頭のおくびょうなウサギに聞きました。
はとむぎ:「お前は、本当に地面がわれるのを見たのか?」
華凛:「はい、聞きました。たしかに、バリリリッ!と地面のわれる音がしました」
はとむぎ:「見ていないのか? 聞いただけでは、あてにならない。どれ、わしが調べてきてやる。みんなはここで待っていなさい」
華凛:大きなライオンはおくびょうなウサギを背中に乗せて風よりも速く走り、ビルバの木がまじって生えたヤシの林に着きました。
はとむぎ::「ここです。この木の下で聞いたのです」
華凛:「・・・やれやれ。よくごらん。どこの地面が割れているというのだね。お前が聞いた音というのは、これが落ちた音だったのではないのかね?」
はとむぎ:ライオンはそばに落ちている、大きなビルバの実をころがしていいました。
華凛:「あっ。・・・そうかも、しれません」
はとむぎ:おくびょうなウサギは、恥ずかしそうに答えました。ライオンはおくびょうなウサギを乗せて、大急ぎでけものたちのところへ帰りました。そして、見てきたことを話しました。
華凛:「いいかね。よく確かめもせずに、ほかの者が言った言葉を信じてはいけないよ」
はとむぎ:ライオンにしかられて、けものたちはすごすごと自分たちの住み家に帰っていきました。
華凛:おしまい。
*幕間*
はとむぎ:『幸せになった、のらネコ』
華凛:むかしむかし、子どものいない、おじいさんとおばあさんがいました。ある日、おばあさんが言いました。
はとむぎ:「おじいさん、家には子どもがいないから、せめてかわいそうなのらネコを一匹飼ってやろうではありませんか」
華凛:「それはいい考えだ。よし、わしが探してこよう」
はとむぎ:おじいさんはそう言うと、のらネコ探しに出かけました。歩いていくと、向こうから白くてかわいらしいネコがやって来ました。
華凛:「おや? おおっ、なんてかわいいネコだ。おいで、おいで」
はとむぎ:「ニャオ」
華凛:おじいさんはネコを抱きあげると、ネコの首を見ました。「おや、首にスズか。お前は、のらネコじゃないね。残念だけど、わしはのらネコを探しているんだ」
はとむぎ:おじいさんは白いネコを下におろすと、また歩き出しました。それからずいぶんと歩きましたが、どうした事か、のらネコがまったく見つかりません。
華凛:「ああっ、くたびれた」おじいさんが公園のベンチで休んでいると、あちこちからネコたちが集まってきて、
はとむぎ:「ニャア、ニャア、ニャア、ニャア」
華凛:と、おじいさんを取りかこみました。実はこのネコたち、さっきの白い飼いネコから、のらネコを探しているおじいさんがいると聞いて集まってきたのです。
はとむぎ:「ニャアー、ニャアー、ニャアー(おじいさん、ぼくたちはのらネコです。飼ってください)」
華凛:集まって来たネコたちには、三毛もいますし、白いのも、黒いのも、ぶちも、大きいのも、小さいのもいます。「これは、たくさんいるね。一匹、二匹、三匹・・・。なんと、千匹もいるぞ。これだけいると、わしには決められないな。家に帰って、おばあさんに決めてもらおう」
はとむぎ:おじいさんは千匹のネコたちを連れて、家に帰りました。おばあさんは、おじいさんのあとから千匹のネコたちが庭に入って来たのでビックリです。「まあ、まあ、たくさんのネコですこと」
華凛:「なあ、おばあさん。どのネコを、家で飼おうか?」
はとむぎ:のらネコたちは自分を飼ってもらおうと、仲間を押しのけて前に出てきました。
華凛:「ニャン、ニャン(おばあさん、わたしが一番きれいですよ)」
はとむぎ:「ニャア、ニャア(いいえ、あたしが一番よ)」
華凛:「ニャーォ、ニャーォ(おいらの声は、とってもいい声だぜ)」
はとむぎ:「ニャーゴ、ニャーゴ(ぼくは、ネズミを捕るのが得意ですよ)」
華凛:ネコたちは、とうとうけんかをはじめました。ニャア、ニャア、フギャ、フギャ、ギャオ、ギャオと、もう大変な騒ぎです。おばあさんは、あきれて言いました。
はとむぎ:「けんかをするネコは、飼う事は出来ません。もう、お帰りなさい」
華凛:「フニャー(何だ、つまんないの)」 千匹のネコたちは、すごすごと帰っていきました。するとその一番最後に、やせこけたぶちネコがいました。このぶちネコは、みんながけんかをしている間、
はとむぎ:「ミャー、ミャー、ミャー(ぼくなんか、やせっぽちでみにくいから、だめだろうな)」
華凛:と、庭の木のかげで、ションボリとしていたのです。そのやせこけたぶちネコを見て、おばあさんが言いました。
はとむぎ:「おじいさん、あんなにやせたネコがいますよ」
華凛:「本当だ。きっとおとなしいからエサを取れずに、あんなにやせてしまったのだろう。・・・どうだい、あのネコを飼ってやっては」
はとむぎ:「ええ、そうしましょう」
華凛:おじいさんとおばあさんは、やせこけたぶちをお湯できれいに洗うと、家の中へ入れてやりました。
はとむぎ:こうしてぶちは、おじいさんとおばあさんにかわいがられて幸せに暮らしました。
華凛:おしまい。
*幕間*
華凛:それでは、おやすみなさい。
はとむぎ:おやすみなさ〜い。
*幕間*